匠の技

振袖は袖が長く背中には帯があるため、普段通りの立ち居振る舞いでは
汚したり、着付けがくずれたりしないか不安に感じる人も多いでしょう。
そんな振袖にまつわる不安が解消できる振袖の作法やマナーをレクチャーします!
振袖を着る際の基本作法をシチュエーションごとに紹介していくので、
二十歳の記念式典(成人式)などの参考にしてくださいね!
最高の私になれる振袖は美しく、優雅に、楽しく着こなしましょう♪

いつもより「ゆっくりと優雅に」。つい、せっかちになりがちなあなたも、動作の前に「一呼吸」し、基本作法を心がけましょう。

ロングな袖はたたむ、まとめる。座ったりかがんだり、段差を上り下りする時は、長い袂が地面に付かないように注意します。

バッグひとつに荷物をまとめる。両手がふさがらないよう、バッグはひとつで身軽になりましょう。

姿勢に気を使って、動作は小さく丁寧にするように心がけながら自然なスタイルで。

上半身は引っ張られている感じで、背筋を伸ばす。(あごをひき気味にすると、肩の力が抜けます)

袖から手や腕を出しすぎないように。袖がずり落ちる場合は、片方の手を添えるようにしましょう。

つま先を少し内股気味になるように揃えてみましょう。

大きな歩幅、ガニ股は着崩れの原因に。地面からまっすぐに立っていることを意識してみましょう。

足の親指に軽く力を入れて前に踏み出し、歩幅は自分の足のサイズほどがベストです。無理に胸を張らず、自然な身のこなしを心がけましょう。

慣れない草履で
足の指が痛いときの対処法

新品の草履は鼻緒がきつくて、足の指などが痛くなりがちです。手の人さし指と中指で草履の前坪を挟んで外側へ引っぱり、緩めてみましょう。それでも痛いときは足の指の間・足の甲にばんそこうを貼るとクッションの代わりになって痛みが軽減する効果があります。

バッグの持ち方

片方の手で取っ手をもち、もう一方の手を添えて。手にかける時はなるべく手首にかけるようにしましょう。腕にかけると、袖がシワになりやすいので注意しましょう。

帯がつぶれないように、椅子に浅めに腰掛けて、袖は床に触れないように膝の上に重ねましょう。あごを引き気味にして、首をまっすぐすると姿勢が良くなります。

バッグを椅子の背もたれと体の間に置くと、後ろにもたれてしまうことがなく安心です。帯がつぶれないように浅く腰掛けることを意識して、背筋を伸ばしましょう。

両袖は左の袖を上にして、膝に軽く重ねます。その上に両手を重ねると落ち着きます。袖を揃えないと、床について汚れてしまうので注意してくださいね。

膝の角度は90度にし、両膝とつま先も揃えましょう。足が広がると、裾の身幅が広がり着崩れの原因になります。

・深く腰掛けてしまうことで、帯がつぶれてしまうことも。
・足が広がると、裾の身幅が広がり着崩れの原因になります。
・袖を揃えないと、袖が床について汚れることも。

正座の仕方

膝を曲げる前に、前裾を持ち上げると膝の前に空間ができます。右手で膝下を押さえながら座ると、裾が乱れません。座ったら、袖を軽く左右か後ろに流しましょう。

正座から立ち上がる時

両手を膝の上にのせたままで、まず腰を浮かせて両足のかかとを上げ、つま先を立てるようにします。裾を踏まないように気を付けて。 ※敷居や畳の縁、座布団の上を踏むのは慎みましょう。

段差は、気持ち体を斜めにしながら、一歩ずつ上り下りすると歩幅も広げやすく美しく見えます。両袖を左腕に掛けて、左手で軽く持ちます。バッグがある時も左側の手で一緒に持ちましょう。段差を上がる時には右手で上前を持ち上げて、歩幅を広げやすいようにして。足の半分ぐらいを段に載せる感じで上がります。

・手をだらんと下ろしていると、袖が地面に引っ掛かることも。
・無理やり大股で登ると、足首まで見えてだらしない印象に。

遠くのものを取るときや電車でつり革につかまるとき、空いている方の手で袖口を軽く押さえながら腕を上げましょう。

反対に、地面に落ちたものを拾うときは慌てず、片手で袖をまとめて、上前を気にしながら斜めに腰を下ろして物を拾うイメージで。

振袖姿を美しく!

これを知っておけば安心
基本からの応用動作